Quantum Racing Suspension : Development

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BMW M5/M6 part3


E63 M6用ダンパーの開発
BMWのなかでも、6シリーズは2ドアクーペのラグジュアリーカーとしての位置づけ。
M5と比べてみても、その方向性には明確な違いが感じられます。

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M6 はM5をベースにした車両とは言え、ホイールベースが110mmも短く、前後の重量配分が多少違うように思われます。ただしMercedes Benz のセダンとオープンほど極端な差ではないので、あまり先入観を持たずに開発を始めました。
ところが、QRS E60 M5 用のセッティングのままではリアが固すぎて跳ねてしまい全く話しになりません。どうやら、ファーストバックとしたため、セダンのM5と違い、リア周りの剛性が極端に少ないようです。結局、リアダンパーに関してはE39 M5 に近い、弱めの減衰力でまとまりました。おそらくショートホイールベースと言うディメンションも少なからず関係していたのでしょう。
2ドアクーペはまた、リアダンパーのスペースが限定され、E60 M5 のリアダンパーに比べて長さを100mm以上短くする必要があります。そのため、ローダウンされた車高で、かつダンパーの有効ストロークを確保するには、シビアな設計が要求され、その開発は困難なモノになりました。(QRS標準車高は STD-30〜35mm です。)
結局、開発の目的や最終的な仕上がり、そこにいたるまでに求められる要素はE60 M5と同じなのに、出来上がった商品は全く別物となりました。(例:短いダンパーで長い作動長)

参考) スプリングのバネレート
E63 M6 純正  FR = 3.5kgf/mm RR = 4.5kgf/mm
QRSの標準仕様 FR = 8.0kgf/mm RR = 7.1kgf/mm

下記のようなテーマを持ってセットアップしました。
基本的なテーマはE60 M5 と同じです。

M6のオーナーは、M5のオーナーよりも車高を低く下げる傾向にあります。

M5よりも車高を低くする傾向にあるにもかかわらず、リアダンパーの寸法はM5よりも100mm以上短くしなければなりません。その中でダンパーの有効作動長を確保し、なおかつ乗り心地もハンドリングもトラクションの掛かり具合も全て良くしなければならないと言う、設計のむずかしさがあります。

STD-50mmローダウンさせても、1Gからの有効ストロークは十分確保されているので、突き上げ感はありません。(QRS標準車高は STD-30〜35mm です。)

ノーマルダンパーのままダウンサスに交換したり、高圧ガス単筒式のゴツゴツ感を我慢するくらいなら、ノーマルのままでいた方がよほどまし。これだけの高級車の足回りを交換して、車高を下げたうえで、良くなったと思える商品は、少なくともノーマルダンパーより高価な物であるはずだと認識しています。

M6はM5よりもラグジーなイメージで

乗り心地には高級感がでるよう、イメージして開発しました。

ノーマルは常にピッチィングをともなう縦ゆれがあり、大味な感覚がします。

流しているときのフラットな乗り心地を目指しつつ、とばしたときにはスーパースポーツを感じられるハンドリングにこだわったのがQRS流。


商品概要
1. T5-RS (減衰力調整式ダンパーをベースにキット化)
STAGE 1
 フロントのTOPマウントは純正を使用。
 リアはQRS TOP マウント。(強化ラバーBUSHタイプ)
 スイフト 直巻きスプリング
 ¥441,000 (420,000)

STAGE 2 : QRS 標準設定
 フロントのTOPマウントは純正を使用。
 リアはQRS TOP マウント。(強化ラバーBUSHタイプ)
 ハイパコ 直巻きスプリング
 ¥462,000 (440,000)

オプション-1 : インジケーターキャンセラー
 装着に当たり、配線作業が必要です。
 ¥52,500 (50,000)

オプション-2 : フロントピロアッパー
 ニードルローラーベアリング付き
 ¥52,500 (50,000)

オプション-3 : リモートADJ ケーブル
 長さ300mm の減衰力アジャスターケーブル(リア用)
 ¥31,500 (30,000)


その他開発秘話
その1
ノーマルダンパーの減衰力を計測すると、E60 M5 と E63 M6 の違いはそれ程大きくありませんでした。

しかし、QRSでセッティングを進めていくと、M5の減衰力はかなり強めに設定できるが、M6は減衰力を弱くしてやらないと跳ねてしまいます。

また、ホイールベースが短く、乗車人数にもセッティングが左右されるくらい繊細なクルマです。1〜2名乗車でベストなセッティングは、4名フル乗車で柔らかすぎるくらいでなければなりません。必然的にリアの微妙な減衰力の調整が必要になります。QRSはもちろん減衰力アジャスターの守備範囲です。(とても簡単です。)

はっきり言って、開発にはかなり手こずりました。