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Audi meets Quantum

Audi


Quantum

Quadram
AUDI TT-S

brand new quantum “QUAD-T5”.
Touring Spec’ and Sport Spec’

QRS (Quantum Racing Suspension) からAUDI TT-S 用サスペンションキットが発売されました。
新たに開発された QUAD-T5ダンパーをベースに、ハイパコ・スプリング(またはアイバッハ)と純正TOPマウントを流用してキットにしています。
減衰力調整式 QUAD-T5 は、オーバークォリティと言われた名機T5-RSに変わるモデル。
セカンド・ピストンを装備しなくても 3bar〜8bar の低圧ガスモノチューブ構造になっています。

QRS では 1995年以降の、歴代アウディ用サスペンションキットを全て開発してきました。
長期間積み重ねてきた商品開発。その過程において、エンジンがフロント車軸の前に搭載された特異なレイアウトゆえの進化の方程式=アウディ開発陣の表現したいことを探りながらの作業です。

TT-S の開発で苦慮した点は次の3つ。
1. ターボ車ゆえの重量物がフロントに集中している点に加え、車軸の前にエンジンが搭載される重量配分の悪さに対して、ステアリングのレスポンスをどのようにしてアップさせるか。
2. 作動性の悪いリアのマルチリンクに対して、乗り心地を確保するためには、ダンパーの作動抵抗を徹底的に排除し、低圧ガスモノチューブ構造に磨きを掛ける必要がある。
3. 基本的にアンダーステアなTT-S をニュートラルステアに仕立てて行くためには、フロントのセッティングは、どこまでソフトなバネレートに出来るかが肝で、それを補うためには、ダンパーの減衰力特性でステアリングのレスポンスを求め、バンプラバーのセッティングでロール量の管理をすることになる。一方リアのセッティングは、どこまでハードなバネレートにすることが出来るかがキーポイントとなる。そのためには、ダンパーのフリクションを減らし、乗り心地を確保しないことには始まらない。
エンジンがフロント車軸の前に搭載された特異なレイアウトゆえに出てくる、前後の相反する要求に対して、ハンドリングと乗り心地のバランスを1台の車としてまとめていく作業。
きっとアウディのエンジニアも苦労をしたんだな〜って言うことは、BMW では10年前に消滅したリアの樽型スプリングにも表れています。
巷では、フロントのバネレートをハードに設定してレスポンスを表現し、対するリアのバネレートをソフトに設定して、乗り心地を何とか確保している商品も見受けられます。
おそらくこうしないこと、まともな乗り心地を確保できなかったのでしょう。
限界付近でのアンダーステアは仕方ないにしても、そもそもアンダーステアを助長するセッティングというのはいただけませんね?