PRODUCT
Notice for used Quantum.


OH価格表

OH依頼書


中古品の流通に警告


QRSでは中古部品の流通をとても危惧しています。
それは、ショックアブソーバーが本来消耗品であり、定期的なメンテナンスを受ける、または交換する部品と言うことを認識せずに、中古部品を購入されている方が多いからです。
QUANTUMは日本で発売以来すでに20年が経過しました。
今でも当たり前のように、15年以上前の商品がオーバーホールで帰ってきます。
通常であれば考えられない耐久性の証明ではありますが、そのコンディションはまちまちです。
メンテナンスの行き届いたダンパーは、オイル交換だけでまだまだ使える状態ですが、メンテナンスを受けていないダンパーは、シリンダーやシャフトを交換する必要が出てきます。
他社の製品では、標準小売価格が15万円~20万円の商品をオーバーホールする場合、およそ8万円~12万円くらいの費用が掛かるようです。この場合のオーバーホールに対する新品時の価格との比率は50~60%です。
それに対して、そもそも40万円以上していたQUANTUMを12万円でオーバーホールした場合、25~30%でしかありません。オイル交換だけなら5~6万円なので12%~15%です。
しかし、3年で3万キロ走行のQUANTUMをオーバーホールするのと違って、年式もわからなければ走行距離もわからない商品は、場合によっては18万円~22万円掛かります。それでも40~50%です。
また、セミオーダーシステムをとるQUANTUMが新しいオーナーの使用目的にあっているかも疑問です。サーキット走行仕様の商品を買ってきて、スプリングを交換し、ダンパーをオーバーホールのついでに仕様変更すると言っても、スプリングは1台分で5万円~8万円と意外と高価です。不要なピロアッパーをやめて、音がしづらい強化ラバーブッシュタイプのTOPマウント等、オーバーホール代金とあわせて軽く20万円は超えてきます。
最悪なのは、中古部品の業者が、ダンパーの消耗をわかっていて販売するケースです。
QUANTUMは外観を洗浄することによりきれいになってしまうだけに、被害に遭う方が続出しています。中古部品の流通には、ダンパーが消耗品であり、メンテナンスを受けてコンディションを維持していく部品であることを認識した上で対応をお願いします。



中古部品の上手な利用法

QRSが考える中古部品の活用法として、唯一上げられるのがダンパーの再利用ではなく、TOPマウントやスプリングと言った周辺部品の再利用です。
極端な話、他社の部品を使ってクアドラ・ダンパー単体と組み合わせて見てはどうでしょうか?
QRSではダンパー単体の販売と、それを現在お持ちの部品に装着するお手伝いを行っています。
お気軽にご相談ください。



中古部品に対するポリシー

QRSでは中古部品の流通に際して、次のように考えています。
お客様のご要望にお応えできない面もあるかとは思いますが、PL法で製造者責任がある限り、弊社自身が見て、さわって、判断する以外、一切のご質問には応じられませんのでよろしくご査収のほどお願い申し上げます。
中古部品の取り扱いや欠品部品に対して、売り主と買い主の間での責任でやりとりをしてください。
減衰力の調整方法も、商品を確認せずお答えすることはできません。
よく小ネジ一個のお問い合わせや、カラー類が付いていない等のお問い合わせをいただきますが、お手元の商品を弊社に送っていただき、弊社が安全を確認した上でなければ、一切の部品供給は行っていません。
この時に、オーバーホールが必要と判断した場合には、事故防止のため、オーバーホールの作業の過程で、完成品にして出荷することが前提となります。

また、TOPマウントブッシュの交換は推奨しますが、ダンパーのマウントブッシュの交換は、ブッシュのハメ合いや作動確認が難しく大変危険ですのでおやめください。そもそも、ダンパーマウントブッシュの交換が必要なときはオーバーホールの時期です。
最近よくある問い合わせは、これから中古部品を買う方からの質問が増えてきました。そのほとんどが、お客様のお手元にすら商品がない段階でのお問い合わせです。ネットオークションに掲載されている商品の商品内容に関するお問い合わせに対して、残念ながら、QRSはセミオーダーシステムを取っていますので、装備の違いによる価格差を、実際にその商品を確認しないことには把握できません。

上記の通り、中古部品の流通に対して、弊社でお手伝いできることは、オーバーホールを実施する過程で送られてきた商品を完全な状態にして出荷することだけです。
皆様のご協力とご理解に感謝いたします。