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How to select your Quantum.

Quantum

Quadram

車種別の味付け


ハンドリングと乗り心地のトレードオフ

ハンドリングと乗り心地は相反する課題です。
一般的にハンドリングを求めるのなら、乗り心地はある程度の固さを受け入れなければなりません。
反対に、ジェントルな乗り心地を優先するのであれば、ロール感のあるコーナーリングとなります。
これをハンドリングと乗り心地のトレードオフと言います。

Sweet Spot

QRSでは車種別にそのスイートスポットがどこなのかをさぐり、ポルシェにはポルシェらしさを、BMWにはBMWらしさを求めていきます。
例えば COMFORT, TOURING, SPORT, SUPER SPORT, RACING と言った開発のベクトルがあります。この時、そもそもMercedes-Benzに SUPER SPORT は存在しませんし、Ferrariには COMFORTがありません。

しかし、ポルシェではCOMFORT(FR=3k/RR=5k)を求めるお客様もいれば、サーキットでのタイムアタックをメインとした RACING(FR=20k/RR=22k)の設定もあります。

FR=6k / RR=9k (=TOURING)の乗り味を知る方にとって、FR=10k / RR=14k (=SPORT)の乗り心地は酷い突き上げ感を想像しがちですが、つぎはぎだらけの都内幹線道路を車速20~30キロでトコトコ走る際の乗り心地にこだわらなければ、そんなことはありません。
FR=10k / RR=14kでも、郊外の国道を60キロ+αで流す際の乗り心地は思いのほか快適です。




このように車種別で設定される開発の方向性は、車のポテンシャルも含め自然に構築されていきます。
ポルシェにはポルシェらしさを、BMWにはBMWらしさを求めて。

Hint!

ダンパーとスプリング

QRSの傾向として、固めのバネレートを選択しても、減衰力の設定次第でフラットな乗り心地が得られます。
いったいその秘密はどこにあるのでしょうか?
一つはダンパーのフリクション(=作動抵抗)が少ないこと。
それにともない減衰力の立ち上がるレスポンスに優れること。(だから弱めに設定しても効きを実感できる)
そして、応力の高いハイスペックな海外高級ブランドのスプリングを使用していること。(スプリングの重さも重要)
等々の要素が相まって、スプリングがストレス無く縮み、ゆっくりと伸びてくる・・・・・。
スプリング自体の特性をうまく引き出し、ダンパーでその振動を止めるという基本を大切にしてきた結果です。